
上司同士で意見が違う。どっちに従うべき?

部長と課長で指示がバラバラ。間に挟まれて辛い…
職場でこのような悩みを抱える方は少なくありません。上司同士の意見が対立すると、部下としては板挟みになり、どう対応すべきか困ってしまいますよね。

はじめまして。転職サポーターのゆうきです。
フリーターから就職した経験や転職経験、人事目線を活かして働き方や転職に関する記事を執筆しています。
この記事では、上司同士で意見が違う理由や取るべき具体的な行動、さらに職場環境を改善するためのヒントをご紹介します。
結論としては、上司同士の意見が違う背景を理解し、適切な対処法を身につけることが重要です。
-
上司同士の意見が違う原因と背景
-
上司同士の意見対立時の具体的な対処法
-
ダブルバインドや矛盾した指示への対応
-
職場環境の改善やキャリア選択のヒント
上司同士の意見が違う原因と背景を理解する
- そもそも上司同士で意見が違う原因
- 仲が悪い上司同士で意見が違う場合
- 部長と課長で指示が違うのはなぜ起きる?
- 言うことがコロコロ変わる上司の心理
- ダブルバインドを引き起こす上司の問題点
そもそも上司同士で意見が違う原因
上司同士の意見が違う原因は、主に価値観や目標の違い、情報共有不足、そしてコミュニケーションのズレにあります。
価値観や目標が違う場合
例えば、ある上司が短期的な成果を重視している一方で、もう一人の上司は長期的な視点で計画を進めようとしている場合、意見が対立することは避けられません。
これは、目指すゴールが異なるために起こる典型的な例です。
情報共有不足の場合
また、情報共有が十分でない場合も意見の食い違いを引き起こします。
部門間での連携不足や、上司同士が異なる情報を基に判断していると、それぞれの結論が異なる方向に向かうことがあります。
コミュニケーション不足の場合
さらに、コミュニケーションが不足している場合には、お互いの考えや意図を正確に理解できず、誤解や不信感が生じる可能性があります。
具体例として、新しいプロジェクトを進める際に、一方の上司はコスト削減を最優先と考え、もう一方は品質向上を重視しているケースがあります。
このような場合、それぞれの意見が対立し、現場で混乱を招くことになります。
仲が悪い上司同士で意見が違う場合
上司同士の仲が悪い場合、意見の対立を助長することもあります。
これは、個人的な感情や過去のトラブルが影響し、お互いの意見を素直に受け入れることができないからです。
あえて反対意見を出し優位性を保つ場合も
本来であれば一致するべき判断基準でも、あえて反対意見を出し、相手と対立構造を維持しようとする上司もいます。
例えば、以前からライバル関係にある上司同士では、自分の提案や考え方を通すことで優位性を示そうとすることがあります。
その結果、部下としては板挟みになり、「どちらの指示に従えば良いか分からない」という状況に陥りやすくなります。
役割や責任範囲の認識の違いが影響している場合
また、仲が悪い背景には、それぞれの役割や責任範囲の認識の違いが影響している場合も考えられます。
一方の上司が他方の領域に踏み込む形で指示を出すと、それに反発して別の指示を出すという事態も起こり得ます。
このような状況では、組織全体として効率的な意思決定が難しくなるだけでなく、部下たちにも余計な負担がかかります。
部長と課長で指示が違うのはなぜ起きる?
部長と課長で指示が異なる理由は、それぞれの役割や視点の違いによるものです。
部長は経営全体や組織戦略を重視する立場であり、課長は現場運営やチーム管理に重点を置いています。
そのため、同じ問題について話し合っていても、それぞれ異なる優先事項や判断基準から結論を導き出すことがあります。
視点や役割によって別の結論に至る
例えば、新しい業務システム導入について議論する際、部長は全社的なコスト削減効果や将来的な成長への影響を重視します。
一方で課長は、自分のチームメンバーへの負担増加や短期的な業務効率低下といった現場目線で懸念点を挙げることがあります。
このように視点や役割によって別の結論に至るため、指示内容にもズレが生じます。
情報共有不足の可能性も
さらに、多くの場合、部長と課長との間には情報共有不足という問題も存在します。
特に忙しい職場環境では、お互い十分な時間を取って意思疎通する機会が減り、それぞれ独自の判断基準で指示を出すことになります。その結果として現場では混乱が生じます。
まずは直属の上司に確認
この問題への対処法としては、まず直属の上司(課長)とのコミュニケーションを大切にしつつ、その指示内容について疑問点や懸念点があれば丁寧に確認することです。
また必要に応じて部長にも直接相談し、それぞれの指示内容について背景や意図を理解するようにします。
言うことがコロコロ変わる上司の心理
例えば、「昨日はA案で進めようと言ったのに、今日はB案を優先しろと言われた」といったケースがあります。
このような状況では、部下はどちらに従えば良いか迷い、業務効率が低下します。
上司の言うことが頻繁に変わる理由には、心理的な背景が深く関わっています。主に「自信の欠如」「周囲への迎合」「嫌われる恐怖」の3つが挙げられます。
自身の欠如
まず、自信の欠如が原因となる場合があります。上司が自分の判断に確信を持てないと、その場の状況や他者の意見に流されやすくなります。
この結果、指示や方針が一貫しなくなり、部下に混乱を与えることになります。
特に新しいポジションに就いたばかりの上司や、プレッシャーの大きい環境ではこの傾向が強まります。
周囲に気に入られたい
周囲に気に入られたいという心理も理由の一つです。
上司が部下や同僚、さらにクライアントなど外部の目を過剰に気にする場合、その都度意見を変えることで場を収めようとすることがあります。
これは一見すると柔軟性があるようにも見えますが、実際にはリーダーシップ不足を露呈している場合もあります。
嫌われる恐怖
嫌われる恐怖も心理的背景として考えられます。
上司が部下や周囲からの評価を気にしすぎると、誰かの意見を否定できず、その場しのぎで発言内容を変えることがあります。
このような態度は一貫性を欠き、部下からの信頼を損ねる原因となります。
ダブルバインドを引き起こす上司の問題点
ダブルバインドとは、一貫性のない矛盾した指示によって部下を困惑させるコミュニケーションスタイルです。
ダブルバインドとは、二つの矛盾した情報や要求を受け取ることで、どちらの選択肢を選んでも不安感や罪悪感を覚えるような、心理的ストレスのかかる状態のことを指します。日本語では「二重拘束」とも訳される言葉で、もともとは米国の精神科医グレゴリー・ベイトソン氏によって提唱されました。
この現象は特に職場環境で顕著になりやすく、部下に大きなストレスを与えます。
典型的な例として、「何でも質問して」と言われた後、「それくらい自分で考えろ」と叱責されるケースがあります。
このような矛盾したメッセージは部下を混乱させ、自信喪失やパフォーマンス低下につながります。
また、「細かく報告して」と求めながら、「君の意見はいらない」と否定される場合もダブルバインドと言えます。
ダブルバインド上司の共通点
ダブルバインドを引き起こす上司には共通点があります。それは曖昧なコミュニケーションスタイルと一貫性のない指示です。
また、自身の立場や権威を守ろうとするあまり、矛盾した要求を無意識に行ってしまうこともあります。このような行動は結果的に職場全体の雰囲気悪化にもつながります。
指示内容について明確化する
対処法としては、まず指示内容について明確化する努力が必要です。
具体的には、「このタスクについて〇〇という方向で進めて良いでしょうか?」と確認することで認識ズレを防ぎます。
また、「以前おっしゃった内容と今回のお話に違いがありますので確認させてください」と冷静に伝えることも有効です。
ダブルバインドによるストレスから逃れるためには、自分自身で状況を整理し、不必要なストレス要因から距離を取ることも重要です。
間に挟まれるのは辛い|上司同士で意見が違うときの対処法
- 上司たちの間に挟まれる部下|知っておきたい対処法
- 先輩と上司で指示が違う場合の対応策
- 上司同士で意見が対立|パワハラへの対処法
- ダメな上司の共通点と適切な対処法
- 合わない上司とのコミュニケーション術
- 部下が辞めていく職場でキャリアを守るヒント
上司たちの間に挟まれる部下|知っておきたい対処法
職場で上司同士の意見が違う場合、部下として板挟みになることは避けられません。
この状況では、感情的にならず冷静に対応することが重要です。適切な行動を取ることで業務の混乱を最小限に抑え、自分自身のストレスも軽減できます。
情報を整理する
まず、両者の指示内容をリスト化し、それぞれの目的や優先順位を明確にします。この作業は、自分がどちらの指示に従うべきかを判断する材料になります。
例えば、「A案を優先してほしい」と言われた場合、その背景や意図を確認し、もう一方の上司にも同じように確認することで共通点や妥協点を見つけることができます。
中立的な姿勢を保つ
どちらか一方に偏ることなく、公平な立場で対応することが大切です。
上司同士の対立に巻き込まれると感情的になりやすいですが、自分自身は冷静さを保ち、業務遂行に必要な情報だけを基に行動します。
「〇〇さんからこのような指示を受けていますが、この方向で進めてよろしいでしょうか?」と確認することで、トラブルを未然に防ぐことができます。
第三者への相談
直属の上司では解決できない場合、人事部門やさらに上位の管理職に相談することも選択肢です。
特に、対立がエスカレートして業務全体に影響を及ぼしている場合には、早めに介入を求めることが重要です。
この際、自分自身が中立的な立場であることを明確に伝えることで、公平な解決策が得られる可能性が高まります。
実際のケーススタディ
例えば、新しいプロジェクトで「コスト削減」を重視する上司と、「品質向上」を優先したい上司が対立している場合があります。
このような状況では、それぞれの指示内容とその背景を整理し、自分自身でできる範囲内で調整案を提案することも有効です。
「この部分についてはコスト削減案を採用し、この部分では品質向上案を取り入れる」といった具体的な提案は、双方から評価される可能性があります。
注意点と心構え
板挟み状態では、自分自身が解決役になろうとしないことも重要です。無理に問題解決しようとすると、逆に自分への責任追及につながるリスクがあります。
そのため、「この問題についてはお二人で話し合っていただけますか?」と丁寧に依頼し、自分はあくまで指示待ちの姿勢を貫くことも必要です。
板挟み状態は誰にとってもストレスフルな状況ですが、冷静かつ適切な対応によって乗り越えることが可能です。
情報整理、中立的な姿勢、そして第三者への相談という3つのステップを実践することで、業務効率を維持しながらこの困難な状況を乗り切りましょう。
この経験は自分自身の問題解決能力やコミュニケーションスキル向上にもつながります。
先輩と上司で指示が違う場合の対応策
先輩と上司で異なる指示を受けた場合も、混乱しやすい状況です。この場合は、まず上下関係を明確に理解し、最終的には上司の指示を優先することが基本です。
ただし、先輩からの指示にも耳を傾けつつ、調整役として行動することが求められます。
具体的には、以下のステップで対応すると良いでしょう。
- 双方の意図を確認先輩と上司それぞれに、「この指示は何を目的としているのか」を尋ねる。
- 優先順位を明確化緊急性や重要性に基づいて、自分でタスクの優先順位を整理する。
- 報告と相談上司に対して、「先輩からこのような指示も受けています」と報告し、どう進めるべきか相談する。
例えば、「上司からは資料作成を急ぐよう言われたが、先輩からは別業務への参加を求められた」というケースでは、それぞれの業務内容や期限について具体的に確認します。
その後、自分で判断できない場合は、「どちらを優先すべきでしょうか」と上司に相談します。
上司同士で意見が対立|パワハラへの対処法
上司同士の意見対立がエスカレートし、その影響で部下が理不尽な扱いを受ける場合、それはパワハラにつながる可能性があります。
このような状況では、自分自身を守るためにも適切な対応策が必要です。
状況や発言内容を記録しておくことが重要
まず、パワハラと感じた場合は、その状況や発言内容を記録しておくことが重要です。
具体的には、「いつ」「どこで」「誰から」「どんな発言や行為」を受けたかを書き留めておきます。この記録は後々証拠として役立つ可能性があります。
第三者機関へ相談することも検討
人事部門や社内相談窓口など第三者機関への相談も検討しましょう。特に、自分だけでは解決できない場合や精神的負担が大きい場合には早めに行動することが大切です。
また、信頼できる同僚や友人にも相談し、客観的な意見を聞くことで冷静さを保つことができます。
状況を改善する努力をする
自分自身でも冷静に状況を改善できるように努力してみることも必要です。
例えば、「具体的な指示内容について確認したい」と丁寧に伝えることで、不明瞭な部分を減らすことができます。
また、「このタスクについて〇〇さん(もう一方の上司)とも話し合った結果、この方向で進めています」と説明することで、自分なりの対応策を提示できます。
ダメな上司の共通点と適切な対処法
ダメな上司には、いくつかの共通点があります。これを理解することで、適切に対応する方法が見えてきます。
まず、ダメな上司の特徴としてよく挙げられるのは、「自己中心的な考え方」「部下の意見を聞かない」「矛盾した指示を出す」といった点です。
これらの行動は、部下にとってストレスや混乱を引き起こす原因となります。
例えば、自己中心的な上司は、自分の都合や感情を優先しがちです。その結果、部下がどれだけ努力しても評価されず、不満が募りやすくなります。
また、部下の意見を否定する上司は、チーム全体の士気を低下させる可能性があります。このような環境では、部下は自分の成長やキャリアに不安を感じることが多いでしょう。
対応策としては、まず冷静に状況を把握することが重要です。上司の行動パターンを観察し、それに合わせたコミュニケーション方法を試みます。
例えば、報告・連絡・相談(ホウレンソウ)を徹底し、上司が求める情報を的確に提供することで信頼関係を築くことができます。
また、必要に応じて第三者に相談し、中立的なアドバイスを受けることも有効です。
合わない上司とのコミュニケーション術
職場で「上司と合わない」と感じることは珍しくありません。そのような状況で、どのようにして円滑なコミュニケーションを取ったら良いのでしょうか。
価値観や考え方の違いを理解する
まず、自分と上司の価値観や考え方の違いを理解することから始めましょう。相手の視点に立つことで、衝突を避けるためのヒントが得られます。
例えば、「指示が曖昧で困る」という場合は、具体的な質問で確認することが効果的です。
「このタスクの優先順位はどれくらいですか?」や「具体的な成果物について教えてください」といった質問を投げかけることで、お互いの認識をすり合わせることができます。
適度な距離感を見極める
また、適度な距離感も重要です。無理に仲良くしようとせず、業務上必要な範囲で関わり合うことでストレスを軽減できます。
一方で、相手の良い面や専門性に目を向けることで、新たな学びや成長につながる可能性もあります。
「この部分は尊敬できる」と思えるポイントを見つけることで、苦手意識を和らげられるでしょう。
感情をコントロールする
さらに、自分自身の感情をコントロールすることも大切です。感情的にならず冷静さを保つことで、建設的な対話が可能になります。
必要であれば、人事部門やキャリアコーチなど第三者のサポートも活用しましょう。
部下が辞めていく職場でキャリアを守るヒント
部下が次々と辞めていく職場では、上司のマネジメントスタイルが問題視されることがあります。この場合、自分自身がどのように行動すべきか考える必要があります。
部下が辞めていく背景には「過剰なプレッシャー」「評価基準の不透明さ」「コミュニケーション不足」などがあります。
このような環境では、残された社員にも不安やストレスが広がり、生産性が低下します。
できる範囲で職場環境を改善
対処法としては、自分自身でできる範囲で職場環境を改善してみましょう。
例えば、「定期的なミーティングで意見交換する」「仕事量や役割分担について提案する」など、小さな取り組みから始めます。
また、信頼できる同僚と協力しながら問題解決に向けたアイデアを出し合うことも効果的です。
人事部門やさらに上位の管理職に相談する
一方で、自分だけでは解決できない場合には、人事部門やさらに上位の管理職に相談することも検討してください。
ハラスメントや不当な扱いが原因の場合には、早急に対応策を講じる必要があります。
働き続けるべきかどうか判断することも大切
最終的には、自分自身のキャリア目標と照らし合わせて、この職場で働き続けるべきかどうか判断することも大切です。
「この環境では自分の成長が難しい」と感じた場合には、新しい職場への転職も視野に入れるべきでしょう。自分自身の健康と将来設計を最優先に考えることが重要です。

まとめ:上司同士で意見が違うのはなぜ?間に挟まれたときの対処法

最後に今回の記事をまとめます。
- 上司同士の意見が違う原因は価値観や目標の違いによる
- 情報共有不足が意見の食い違いを引き起こす要因となる
- コミュニケーション不足が誤解や不信感を生む
- 仲が悪い上司同士では個人的な感情が対立を助長する
- 一方の上司が優位性を保つために反対意見を出す場合もある
- 部長と課長では役割や視点の違いから指示が異なることがある
- 忙しい職場環境では意思疎通不足が混乱を招く
- 上司の言うことがコロコロ変わる背景には自信の欠如がある
- 周囲への迎合や嫌われる恐怖も指示変更の一因となる
- ダブルバインドは矛盾した指示で部下にストレスを与える
- 板挟み状態では情報整理と中立的な姿勢が重要
- 直属の上司に確認し、指示内容を明確化する必要がある
- 必要に応じて第三者に相談し公平な解決策を求めるべき
- 合わない上司とは適度な距離感を保ちながら接する
- 職場環境改善の努力や転職も視野に入れるべき
ご紹介したエージェントサービス
【20代30代の転職先探し】
⇒【HUGAN(ヒューガン)】
【実力派転職エージェント】
⇒【LHHエージェント】
【正社員経験3年未満の転職】
⇒【就職カレッジ(ジェイック)】