フリーターから就職するには資格取得を目指したほうが有利!?
ニートの私は資格を身に着けてから就活をするべき!?
就職を考えているフリーターやニートの方のなかには、「資格を取れば就活が有利になるの?」と悩む方は多いかもしれません。
はじめまして。転職サポーターのゆうきです。
フリーターから就職した経験や転職経験、人事目線を活かして働き方や転職に関する記事を執筆しています。
実は僕もフリーターから就職した経験があるので、同じように悩みました。
しかし、先に結論を言ってしまうと、資格に期待しすぎるのはNGです。資格取得に時間をかけるよりも、早めに就活を開始したほうが賢い選択の場合もあります。
この記事では、僕の就活経験と人事目線をもとに「フリーターやニートの資格取得」についてまとめました。
なにかひとつでも参考になれば嬉しいです。
- まずは資格を見極めることが大切
- 資格取得に時間をかけるのは
おすすめできない - 資格よりも企業が求めていること
- 資格取得に関する疑問や悩み
資格取得は意味ない?フリーターから就職するためのポイント
今回の記事は、資格取得に悩むフリーター(Aさん)から頂いた、以下の相談に答える形で話を進めていきます。
【Aさん 25歳フリーター】
2年前に大学を卒業し、今はフリーターをしています。
最初はずっとフリーターでいいやと思っていましたが、最近は限界を感じています。バイトもルーティンワークで虚しさを感じます。
なので、就職して別の業界で働きたいと思っているところです。
ただ、自分には何の取り柄もありません。不安なので就職する前にプログラミングスキルを身に着けようと思っています。
1年位はフリーターをしながら資格取得を目指したら良いでしょうか?それとも他に良い方法がありますか?
資格の有用性を見極めることが大切
まずは、その資格が本当に必要かをきちんと見極めることが大切です。
きっと、この記事を読んでいる方の多くは、
資格取得は就活で有利になる!?
と悩んでいるはずです。
その答えは、イエスでもありノーでもあるというのが実情です。
なぜなら、資格はあくまでもプラスアルファの側面が強い場合が多い反面、資格の種類によっては有利になる可能性もあるからです。
一般的な資格はプラスアルファ
例えば、一般的にフリーターやニートの方が取得を考える「資格」は、下記のようなものではないでしょうか。
- 簿記検定
- TOEIC
- 秘書検定
- ビジネス検定
- ファイナンシャルプランナー
これらの資格は、もちろん取得していればプラスにはなりますが、実は資格単体の力で内定を勝ち取れるわけではないケースがほとんどです。
なぜなら、企業の多くは資格よりも実務経験を重視する傾向にあるからです。
とくにフリーターやニートなど、未経験者を採用する企業は、資格よりも
- 人柄
- 熱意
- 可能性(将来性)
を重視して採用を判断するケースが多いです。
実際、企業が採用基準で重視する項目を調べたデータを見ても、以下のような結果になっています。
企業が採用基準で重視する項目と学生が面接等でアピールする項目(複数回答)より
- 人柄 92.2%
- 自社・その企業への熱意 74.8%
- 今後の可能性 66.9%
- 性格適性検査の結果 44.2%
- 基礎学力 38.0%
以下省略
- 取得資格 9.5%
引用元:リクルート就職白書より抜粋
資格を重視する企業は9.5%に留まっています。
そのため、一般的な資格は「あくまでもプラスアルファ」と考えるのが正解です。
資格がないと業務につけない仕事は資格取得が有利
一方で、その資格が無いと業務につけないポジションの場合は、資格取得が有利に働きます。
例えば、看護師という職業は、「看護師免許」がないと仕事に就けませんよね。
また、業務独占資格と呼ばれる、弁護士や行政書士、税理士といった資格も、その資格がないと仕事ができないため、資格取得が有利に働く可能性が高いと言えます。
ですからまずは、自分が取得したい資格は、
- 絶対に必要な資格か
- 優位に働く事例はあるか
- どの程度希少性があるか
などを見極めた上で、資格取得を目指すのがベターです。
資格取得より実務経験を積むのが賢い!?
ところでAさんは、「プログラミングスキルを身に着けたい」と話していました。
プログラミングを学ぶ事自体は非常におすすめですが、1年2年とフリーターを続けながら資格取得を目指すのはおすすめできません。
なぜなら、IT業界は技術やトレンドの移り変わりが激しい業界ですし、お話ししたように一般的な資格は、あくまでも就活のプラスアルファだからです。
そして、そもそも「未経験者」を受け入れるIT企業は、資格が無くても採用してもらえる可能性があります。
まずは「未経験者」を受け入れているIT企業に就職して、実務経験を積みながらスキルを磨くほうが賢い選択ではないでしょうか。
そのほうが、フリーターのときよりも収入や福利厚生がアップし、知識や技術もグンと上がるはずです。
逆に、資格や技術を取得するまでフリーターを続けてしまうと、
- 年齢が上がる
- フリーター歴が長くなる
など、就活にマイナスが出てしまいます。
先程もお話ししましたが、基本的にフリーターやニートなどの未経験者を採用する企業は、
- 人柄
- 熱意
- 可能性
を重視しています。
フリーターを続けて資格取得を目指すよりも、なるべく早めに正社員を目指すのがベストではないでしょうか。
資格がなくても自己アピールは可能
また、資格をもっていなくても、勉強中であれば、
- 資格取得に向け勉強中
- ◯◯の言語を独学中
- オンラインスクールに在籍中
といったアピールは可能です。
とくにAさんは、
最初はずっとフリーターでいいやと思っていましたが、最近は限界を感じています。バイトもルーティンワークで虚しさを感じます。
と話していたので、まずは就職活動をして正社員で働いたほうが気持ちにも張りが出るはずです。
資格にこだわりすぎて、フリーター歴やニート生活が長引かないように気をつけましょう。
フリーターに特化した就職支援サービスを活用する
Aさんは、
ただ、自分には何の取り柄もありません。不安なので就職する前にプログラミングスキルを身に着けようと思っています。
このように、「自分には何の取り柄もないので」と言っています。
きっと、資格取得を目指すフリーターやニートの方は「就職したいけど自信がない」という本音があるのではないでしょうか?
実は僕も同じように悩んだので気持ちはよくわかります。
しかし、何度もお話ししているように、資格を重視する企業は決して多くはありません。
また、仮に目当ての資格が取得できたとしても、絶対に就職できるわけではないのです。
もしも、資格取得に時間を費やしたのに結局就職できなかったり、フリーター歴が長くなってマイナス評価を受けたら、目も当てられません。
ですから、就職のために資格取得を考えているなら、まずは就活をはじめてしまうのがおすすめです。
就活の不安をひとりで抱える必要はない
もしも、就活が不安でしょうがないなら、ひとりで就活を進めようとしないでエージェント系の就職サービスを活用するのもひとつの手です。
最近は、フリーターやニートなど「未経験者」の就活を専門にしている就職支援サービスが増えています。
ハローワーク(若者ハローワーク)はもちろん、サポステや就職エージェントなどのサービスが充実しています。
もしかすると「他人にサポートしてもらうのはちょっと…」と思うかもしれませんが、やはり専門家の力を借りたほうが、仕事探しはグッと楽になります。
とくに就職エージェントは、求人を出している企業と結びつきが強く、
- 仕事を紹介してもらいやすい
- 細かな情報をおしえてもらえる
- 書類免除のケースもある
など、たくさんメリットがあります。
就職エージェントを活用することで、
資格取得にこだわらなくても就職できそう…
と感じるはずです。
まずは就職エージェントに登録して、キャリアアドバイザーを味方につけることからはじめましょう。
注意したいエージェント選び
ちなみに就職エージェントは、「未経験者」をきちんとサポートしてくれるサービスを選ぶことがとても大切です。
一般的な転職エージェントは、正社員経験アリの転職者を対象にしているケースが多いので、あまりおすすめはできません。
未経験者を専門的にサポートしているエージェントを選ぶことで、
- 未経験者歓迎の求人を
紹介してもらえる - 面接のコツなどを
1から教えてもらえる - 就活の悩みを相談しやすい
など、手厚いサポートを受けられます。
フリーターが資格取得は意味ない?疑問や悩みを深堀り
ここからは、フリーターの資格取得は意味がないのか、資格に関する疑問や悩みについて深堀りしてみます。気になる項目だけ読んでみてください。
- やっぱり資格取得は意味ない?
- フリーターでも資格が役立つケース
- 人生を逆転できる資格とは?
- 働きながら資格勉強をする方法
やっぱり資格取得は意味ない?
繰り返しますが、「フリーターが資格を取るのは意味がない」とは限りません。これには大きな誤解があります。
例えば、あなたが目指している職種や業界によって資格の有効性は大きく変わります。
営業職や事務職など、経歴を問わずに採用されるケースが多い職種では、資格よりも自己分析や企業研究の方が重要視されることが多いです。
そのため、無理に資格を取るよりも、企業が求める人物像に合わせることが効果的です。
最終的に資格を取るかどうかは、自分のキャリアプラン次第です。
もし、「この職種にどうしても就きたいから資格が必要だ」という強い意志があるなら、資格を取得する価値は十分にあります。
逆に、資格がなくても採用される職種を目指している場合は、無理に資格を取る必要はないかもしれません。
フリーターでも資格が役立つケース
フリーターでも資格が役立つケースは多く存在します。
例えば、そのアルバイトに適した資格をもっていると、面接が受かりやすくなったり、より責任のある仕事を任せてもらいやすくなります。
例えば、医薬品の販売に関わる「登録販売者」の資格をもっていると、薬局やコンビニエンスストア、ホームセンターなど、広く就職先(アルバイト先)を探せるようになります。
さらに、資格があることで就活時の選択肢が広がるだけでなく、資格手当がつく企業もあり、収入面でもプラスになることも考えられます。
また、資格を持っていることは、採用担当者に対して「努力してスキルを身につけた」という証拠になるため、自己アピールの武器になります。
人生を逆転できる資格とは?
何度もお話しているように、資格は「自分に必要かどうか」を考えることが大切です。
ここでは、ひとまずそれをさておき、業界での需要が高く、かつ汎用性があり現実的な「フリーターが人生を逆転できそうな資格」をお伝えします。
宅地建物取引士
まず、おすすめしたいのは、「宅地建物取引士」です。
不動産業界では、この資格を持っていることが非常に重要視されており、就職や転職の際に大きな武器となります。
この資格を取得することで、不動産会社における重要な業務を担当することができ、さらには収入アップやキャリアの安定が期待できます。
フリーターから正社員を目指す方にとって、宅地建物取引士は一つの大きなステップとなるでしょう。
登録販売者
医薬品の販売に関わる「登録販売者」の資格も、人生を逆転させる力を持つ資格の一つです。
登録販売者はドラッグストアや薬局だけでなく、最近ではコンビニエンスストアやホームセンターなど、さまざまな場所で需要があります。
就職先の選択肢が広がり、安定した職に就くことが可能になります。また、医薬品販売のスキルは専門性が高いため、他の業界に転職する際にも強みとなります。
基本情報技術者・ITパスポート
IT業界に興味がある方には「基本情報技術者」や「ITパスポート」といったIT系の資格がおすすめです。
IT業界は今後も成長が見込まれており、技術者の需要が高まっています。
基本情報技術者の資格を持っていれば、システムエンジニアやプログラマーとしてのキャリアをスタートすることができます。
フリーターから高収入を狙える職業へと転身できる可能性が高くなります。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修もフリーターにおすすめの資格の一つです。
高齢化が進む日本では、介護業界の需要が増しており、未経験からでもスタートしやすいのが特徴です。
介護業界での就職がしやすくなるだけでなく、実務経験を積むことでさらに上位の資格取得にもチャレンジでき、長期的なキャリアアップが可能になります。
働きながら資格勉強をする方法
ここでは、働きながら資格を勉強するための具体的な方法を紹介します。
日々のスケジュールを見直す
例えば、通勤時間や昼休み、仕事が終わった後の時間を有効に活用することが大切です。
スマートフォンやタブレットを使って、通勤中にオンライン講座を視聴したり、昼休みに問題集を解いたりすることで、短時間でも効率的に学習を進められます。
また、朝早く起きて勉強時間を確保するのも一つの方法です。朝の時間は集中しやすく、効率よく勉強が進むことが多いです。
勉強の計画を立てる
目標とする資格の試験日から逆算して、毎日の勉強内容を具体的に決めておくと良いでしょう。
例えば、1日に30分から1時間程度の学習時間を確保し、その時間内でどの範囲を勉強するかをあらかじめ決めておくことで、無駄なく効率的に勉強が進められます。
また、週末には少し長めの勉強時間を設け、平日に学んだ内容の復習や、理解が不十分な部分の補強に充てるのも効果的です。
モチベーションを維持する
短期的な目標を設定し、達成感を得られるようにしましょう。
例えば、1週間で特定の章を終わらせる、毎月模擬試験を受けるなど、小さな目標をクリアすることで、勉強を継続する力になります。
また、勉強の進捗を記録することで、自分がどれだけ進んだかを確認でき、モチベーション維持につながります。
まとめ:フリーターやニートの資格取得は意味ない?知っておきたい就活に役立つ資格
最後に今回の記事をまとめます。
- 資格取得に期待しすぎるのはNG
- 資格は就活のプラスアルファにすぎない
- 企業は資格よりも人柄や熱意を重視する
- フリーターが資格に頼りすぎるのはリスクがある
- 一般的な資格は内定の決め手になりにくい
- 資格がなくても就職は可能
- 必要な資格がある職種では資格取得が有利
- 資格が必須でない職種は早めに就活を開始すべき
- プログラミングなどスキル習得は実務経験が大事
- フリーター期間が長いと就活に不利
- 資格よりも就職活動を優先するべき
- 就活をサポートしてくれるエージェントを活用する
- 資格取得中でも勉強していることをアピールできる
- フリーターの就職には企業研究や自己分析が重要
- 資格取得よりも実務経験を積む方が賢明